2017年5月度例会講演「ミャンマーでの空港事業」

「ミャンマーでの空港事業」

講師:篠田裕介氏

 

今年度第2回目の講演は、自ら団塊の世代の代表とおっしゃる日揮顧問で当会会員の篠田裕介氏です。

ニクソンショック、オイルショック直後の1972年に、独立系エンジニアリング会社の日揮に入社、海外営業マンとしてアルジェリア、イラン、米国、中央アジア諸国に駐在。その後事業投資部門を担当され、CDM事業・水事業・都市開発事業などに従事。2012年からは日本企業としては初のミャンマーでの空港事業の開発に携わっておられます。

前半は“日揮は何をする会社? どんな分野で?”との問いに、篠田さんご自身が手掛けられたアルジェリア・米国・イラン・アフリカ(リビア)・ロシア・中央アジア(ウズぺキスタン・カザフスタンほか)の現場の様子や若かりし頃の日焼けした笑顔の篠田さんの写真も交えながら、エンジニアリング会社の生の姿を分かり易く語っていただきました。

本題のヤンゴン第2空港(ハンサワディー空港/ヤンゴン北東約70kmのバゴー市)事業では、従来のエンジニアリング会社では取らなかったリスクも取りながらの10年~15年スパンの、ある意味未知の事業領域であること。

空港事業者として“何が難しいか?”、それは今回のケースでは、①複数のプロジェクトの完成 ②複数のファイナンスの実現 ③複数の制度融資によるプロジェクトファイナンスに耐える契約構造を全てクリアして行かねばならぬこと。

その為には、リスクテイクする日本企業と日本人がいて、専門性と事業構想力そしてリーダーシップが不可欠だ。「元気にspeak up‼」を合言葉に!と解説いただきました。

最後に、講演を聴いた会員の方の「日揮という会社はチャレンジング精神で、失敗しながらも、いつの間にかモノにする会社だ‼」との感想が印象的でした。

(文責:立山)