本年最初の講演会は、講演に代わり、三笑亭夢花師匠による「新春落語会」が開催された。
師匠の略歴は、和歌山県出身、2007年5月、真打昇進。現在、浅草演芸ホールをはじめ都内の寄席で活躍中。歯切れのよい話口に加えダイナミックな動きで人気。
本日は、「井戸の茶碗」、「火焔太鼓」の2席の古典落語を演じていただいた。
落語は本来リアルでこそ醍醐味が味わえるものであるが、新型コロナ感染防止の観点から、Zoomでの対応を余儀なくされたのが残念であった。それでも30名を超える参加があり盛会のうちに終了した。
一席目の「井戸の茶碗」は、いわゆる人情噺、武家噺に分類されるもので、講談「細川茶碗屋敷の由来」を元にしたものといわれており、古典落語の代表作である。話の内容がNHKで放映された「子吉の女房」に出てきたので、休憩時、師匠に聞いてみると、時代劇には落語から引用されることがままあるとのことであった。
休憩をはさんで二席目は、五代目古今亭志ん生が得意としていた古典落語の「火焔太鼓」を聴いた。夢花師匠得意のダイナミックな動きもあり、師匠らしさが随所に発揮された素晴らしい熱演であった。
なお、今回の演目は、2つともに有名な古典落語で、ネット等でも配信されているため、あらすじは、省略いたします。
文責 星野